Evernoteと複合機を活用しペーパーレスを実現(保険代理店)


■(株)ソフィアブレイン 小坂常務様
  拠点2ヶ所 本店(千葉県成田市) 千葉支店(千葉県千葉市)

★(株)いとう 高村  takamura@itoh.co.jp


★本日は宜しくお願い致します。先般ご導入戴きましたEvernoteについてお話をお聞かせ下さい。 まずEvernoteを導入以前に困っていたことについてお聞かせ下さい。

 

■当社は損害保険をメインにしている保険代理店です。
損害保険は1年に一度契約の継続更新作業があるのですが、保険申込書は1年間、そのほかの書類についても1~3年間保管しなければならないものがあるんです。

 

当社の場合、契約件数で言うと毎月約700件の契約(更新・新規)があります。

 

この申込書を1年後の契約更新時に確認する作業がたまに発生するんですよ。
具体的には賠償責任保険とか労災上乗保険などは1年後の継続時に保険料計算の根拠となる1年前のデータが必要になるのです。

 

その時の為に毎週・毎月、この申込書を倉庫・書庫に保管し、1年後に探しやすいように整理しておくのですが、この整理作業が実に大変なんです。

 

ひとくちに月間700件と言いますが、1日平均で35件(枚)ある訳でして、後で探しやすいように分類しながら保管する作業は思うほど簡単ではありません。忙しさにかまけてちょっとでも書類を溜めてしまうともう大変な事になってしまいます。

 

なんと言っても場所を確保するだけで大仕事なんです。

 

ですから

 

人がなるべく動かないで事務処理が完結すること
(書類の分類作業時間の短縮・書類探し時間の短縮)

倉庫・書庫スペースを削減すること

 

この2点が実現しないものか、事務コスト削減ができないものかと考えていました。

★生命保険についてはどうなんですか?

 

■お陰様で生命保険についても契約が増えてきています。

生命保険は損害保険と違って1年単位で更新するものは基本無いのですが、かわりに商品の性質上数年数十年に及ぶ長期のものばかりで、お客様やお客様の契約に関する紙の資料についても、数年~数十年記録して保管する必要がどうしてもでてきます。

 

なんとなれば、お客様にお薦めしご契約いただいた保険商品を何故選択したのか? とか その当時のお客様の事情についての記録を保管しておかなければ、何年か後にお客様のご家庭の状況が変わった時に保障範囲や金額を見直す場合の基礎データが各人の記憶だけと言うのでは危ういですよね。


確実にあやふやでしょう。それでは良いご提案ができる筈がありませんので。

そこでお客様の世帯数だけのファイルを書庫に用意して紙データを保管しているのですが、これもまた凄い量で、増えることはあっても減ることは基本的にありません。

これらの紙の資料をどうにかしたいと悩んでおりました。

★Evernoteについてはいつ知りましたか?

 

■先月本店の複合機の調子が悪くなった時にふと、以前保険関係のメーリングリストで複合機のアンケートを取ってた(株)いとうの高村さんの事を思い出してコンタクトを取ったのです。

 

高村さんが複合機のカタログと見積書を届けに支店(千葉市)においで頂いた際に、

 

どんなものを出力するのか?

スキャンしてペーパレス化に取り組むのか?

単にスキャンするだけじゃパーパーレスにならず、何らかの文書管理の仕組みは必要だ

 

と言うお話をされました。

 

その時、数十万円から2~300万円するような文書管理システムじゃなくてEvernoteを使ってみてはいかがですか?とお薦め戴いたのが最初です。

 

★いえー、実はもう随分前にメーリングリストでEvernoteの事は話題にしてたんですよ。


■その時はきっと何のことだか分からなかったんでしょうね。高村さんのお話にはアルファベットの略号とカタカナが多いから。

 

★それは失礼致しました!(苦笑)

★いまEvernoteに格納している書類は申込書以外にどんなものがあるのでしょうか?

 

■ええと、申込書の他には

 

・異動承認書
・生命保険企画書
・完了した事故ファイル
・車検証
・セミナーのレジメ
・名刺
・経営資料


などです。

 

★Evernoteと複合機を導入してからの効果はありましたか?

 

■まだ導入して数週間しか経っていませんので本当に役に立つかどうかは1年経ってみないと分からない(!)のですが・・・。

 

Evernoteへの登録は複合機に原稿セットして数タッチ程の操作で終了ですし、あとはEvernoteに格納された後、検索しやすいようにラベル付け・顧客氏名を入力するだけですから1枚の書類処理は正味1分以内で完了してしまいます。 もちろん倉庫まで行く必要はありません。(笑)

 

製造業などではあたりまえの作業効率アップ・作業時間短縮に確実に繋がってまして、今までの事務社員の物理的な移動(倉庫までの行き帰り)の回数を考えると恐らく残業代も少なくなるに違いないと確信しています。

 

これがホワイトカラーの生産性向上ってやつでしょうか。(笑)

 

★工場みたいに万歩計を持って働いて貰いましょう。それで歩行距離がわかりますよ。(笑)

 

ところで文書の登録格納手順・書類の流れなど具体的に教えて下さい? 検索や再利用方法なども。

 

■Evernoteへの書類データ格納は先ほどお話ししたとおり実に簡単で、同じEvernoteのアカウントに本店(成田市)からも、千葉支店(千葉市)からも同時に格納しています。

 

混ざらないように別々のノートブックに格納されるようにはしてありますが、全ノートブック対象の検索も、ノートブック毎の検索もできるのが有り難いです。

 

インターネットを使ったクラウドサービスはありがたいものですね。

その上Evernoteにはタグと言う機能があって、書類に対していくつでもタグを貼り付ける事ができます。

 

タグは大きく分けて種目と事由を設定してあり

 

自動車と異動

とか

火災と更新

とか複数のタグが自由に付けられ、検索時にあらかじめタグを指定しておけば、さらに検索の効率もあがると考えています。

 

★他にEvernoteの良い点は何か教えて戴けますか?

 

■完璧ではないのですが、名刺などを画像としてスキャンしてEvernoteに放り込んでおくだけで、検索に引っかかるのは驚きました。

 

いちいち索引として文字入力しておく必要もありませんので重宝しています。

書類整理は何が大変なのかと考えると、地道な作業をやり続けることが大変なんですよね。

整理するのに作業が面倒だとやり続けることができずに中途半端に終わってしまうケースが多いのですが、このEvernoteの場合は極端に言えばスキャンしてオシマイ!と言う使いやすさ・気安さがあると思います。

 

これならやり続けられますよ。

 

★使ってみて分かった、良い点・悪い点を教えて下さい。

 

■これも使い始めて日が浅いので特に無いのですが、心配な点がひとつだけ。

それはEvernoteのサービス自体が無くなったり、事故を起こしてデータが失われてしまうのではないか・・・と言う心配が少しあります。

 

★なるほど。確かにそうですね。こんなに便利で優れもののサービスですが、事業主体が無くなったり、データが失われることもゼロでは無いでしょう。


一応データ自体はご自分のパソコンに同期される訳なので、Evernoteが事故を起こしても少なくとも同期が成功したときまでのデータは手元に保管されている訳なので、あまり心配しなくても良いと思います。

 

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★それでは今日はお時間をいただきありがとうございました。今後とも宜しくお願い致します。(笑)